Phaser 3で作ったブラウザゲームを、Phaser 4へすぐ移した方がよいのでしょうか。公式の比較記事ではPhaser 4が2026年4月に公開されたと案内されています。描画の仕組みが変わったため、通常のスプライトを使う場面と、独自の描画処理がある場面では確認する量が異なります。本記事は移行を判断するための作業案であり、特定作品を実際に移行して得た性能報告ではありません。

この記事でわかること

  • 公開日と現在使っている版を分けて確認する
  • 独自描画や色設定のある場面を優先して比較する
  • 移行と新機能追加を別の作業にする
この記事の目次
  1. 1. RenderNodeへの変更が影響する場所を探す
  2. 2. 透明画像と色の設定を同じ画面で比較する
  3. 3. 依存関係を固定して、変更を一つずつ戻せるようにする
  4. 4. 新機能を増やす前に、既存作品として通す

1. RenderNodeへの変更が影響する場所を探す

Phaser公式の2026年4月23日の解説では、Phaser 4のWebGLレンダラーが新しく作り直され、従来のPipeline中心の構成からRenderNodeの構成へ変わったと説明されています。WebGL 2への対応も案内されています。これは描画内部の変更であり、WebGPUへ切り替わったという説明ではありません。

まずプロジェクト内で、独自Pipeline、フレームバッファ、シェーダー、画面への後処理を使っている場所を洗い出します。ゲーム全体を読む前に「標準オブジェクトだけ」「拡張機能を利用」「自作描画あり」の三つに分けると、調べる順序を決めやすくなります。移動や勝敗の処理まで同時に書き換えると、見た目の差の原因を追いにくくなります。

更新の理由も記録しましょう。新しい描画機能を使いたいのか、修正された不具合を取り込みたいのかで、優先する確認は変わります。完成済みで問題のない作品は、移行用の検証版を作ってから採否を決める方法もあります。公式が紹介する改善を、そのまま自分のゲームの改善率として書かないことが大切です。

2. 透明画像と色の設定を同じ画面で比較する

同じ公式解説には、テクスチャの向きの扱いを見直したことと、Canvasレンダラーが非推奨になったことも記載されています。独自シェーダーやCanvas限定の見た目に依存している場合は、エンジンの版を変えるだけで同じ表示になると想定しない方がよいでしょう。

この記事の比較案は、背景、半透明の画像、文字、色を変えるスプライトを一つの検証シーンに集めるものです。通常サイズと拡大表示の両方で、縁の色、上下の向き、重なり順を見ます。実際に使用している素材を使うことで、汎用デモでは見つけにくい問題を確認できます。比較画像には版と画質設定を付け、違いが意図したものかを判断します。

  • 透明な縁や半透明の重なりを確認する
  • 色変更とブレンドの結果を確認する
  • 独自シェーダーの座標と向きを確認する
  • 描画方式を固定した検証シーンを作る

3. 依存関係を固定して、変更を一つずつ戻せるようにする

移行用の作業場所を分け、エンジン、プラグイン、ビルドツールの版を記録します。公式記事がPhaser 4の公開を説明していても、現在のパッチ番号や手元のプラグインの互換性まで保証するものではありません。インストールする版のリリース情報を追加で読み、ライブラリを更新した範囲を管理します。

最初はタイトル画面から一つのステージへ進み、終了して戻る短い経路だけを移します。読込、描画、入力、破棄の流れが通ったら、残りのステージを増やします。この順序は当ブログの提案です。エンジン更新と素材差し替えを別の変更にすると、想定外の表示を見つけたときに、元の版へ戻して比較しやすくなります。

移行記録
元のエンジン版:
検証するエンジン版:
関連プラグイン:
独自描画のある場面:
確認した差:
差を許容した理由/修正内容:

4. 新機能を増やす前に、既存作品として通す

公式のPhaser 3と4の比較記事は、新しいフィルターなども紹介しています。興味のある機能は、既存の表示がそろった後で別の検証シーンに入れましょう。新しい光や色の効果で見た目が大きく変わると、移行で起きた差と演出の変更が混ざります。

合格の目安は、開始、通常プレイ、失敗、再挑戦、終了の各状態が期待どおりに表示されることです。時間がかかるステージや特殊な画面も、負荷の高い順に追加で見ます。自分の作品で測定するまでは「移行すれば必ず速い」と宣伝せず、確認した環境と変わった機能を具体的に伝えます。移行できなかった拡張がある場合は、現行版を維持する判断も含めて整理できます。

検証シーンには、実際の作品で使う文字数や画像の種類も持たせます。敵一体だけが正しく描けても、文字、背景、演出を重ねる場面まで確認できたことにはなりません。描画が多い場面と終了時の片付けを短い経路にまとめ、移行前後で同じ順に操作します。問題が出たらその経路をさらに小さくし、使っている拡張機能と標準の描画のどちらが関係するかを調べると、修正内容を説明しやすくなります。

参考にした情報源

情報確認日:2026.10.14。

記事の訂正はお問い合わせからご連絡ください。